火山降灰予報とは

火山灰は火山から遠く離れた地域にまで広がり、交通障害や停電を引き起こすほか、農業に影響を与えたり、健康被害を招いたりすることがあります。気象庁では火山灰が降る地域に加えて積もる量などの情報も提供しています。

目次

降灰予報の種類

降灰予報は、噴火前、噴火直後、噴火後の3段階に分けて発表されます。

具体的には、噴火警報発表中の火山で、噴火により人々の生活に影響を及ぼす降灰が予想される場合に、(1)事前に噴火規模や気象条件などを想定し、それを踏まえて噴火時の降灰をシミュレーションして「降灰予報(定時)」を発表します。そして、(2)実際に噴火したら5分から10分程度で「降灰予報(速報)」を発表します。次いで(3)実際の噴火規模や気象条件などの観測データを踏まえて計算し、噴火後20分から30分程度に「降灰予報(詳細)」を出します。

降灰予報(定時)

発表の対象 噴火の可能性が高い山
発表時期 定期的に発表
目的 噴火に備えて計画的に準備するための情報です。

降灰予報(定時)の発表時刻は2時、5時、8時、11時、14時、17時、20時、23時

降灰予報(速報)

発表の対象 噴火発生直後
発表時期 噴火後5~10分程度
目的 噴火後、事前に準備した降灰対策にすぐに取りかかれるようにするための情報です。

降灰予報(詳細)

発表の対象 噴火発生後
発表時期 噴火後20~30分程度
目的 降灰量など、詳細な観測結果に応じて適切な対応をとれるようにするための情報です。

降灰予報を見聞きしたら

お近くの活火山の噴火警戒レベルが上げられたことや降灰予報が出たことを見聞きしたら、次のような点に注意して被害の予防や軽減につなげましょう。

噴火前

情報元 テレビの天気予報などでその日の降灰範囲を確認
ポイント 降灰に備え、窓を閉め、外出時は傘やマスクを用意する

噴火直後

情報元 ラジオや気象庁ウェブサイトなどで小さな噴石の落下範囲を知る
ポイント 速やかに頑丈な建物の中に退避

噴火後

情報元 気象庁ウェブサイトなどで6時間先までの降灰量を確認
ポイント やや多量の降灰が予想されるため、なるべく外出を控える。どうしても外出する時は傘やマスクを用いる。

降灰量に応じたとるべき行動の例

多量

降灰の厚さ 1mm以上
路面や視界のイメージ 路面が完全に火山灰で覆われ、視界不良となる
とるべき行動の例 外出を控える
運転を控える

やや多量

降灰の厚さ 0.1mmから1mm
路面や視界のイメージ 火山灰が降っているのが明らかに分かり、道路の白線は見えにくくなる
とるべき行動の例 マスクなどで防御する
徐行運転する

少量

降灰の厚さ 0.1mm未満
路面や視界のイメージ 火山灰が降っているのがようやく分かり、うっすら積もる程度
とるべき行動の例 窓を閉める
自動車のフロントガラスなどから灰を取り除く

出典:気象庁「降灰予報の説明」、政府広報オンライン

Yahoo!天気・災害の「火山情報」では発表されている火山の降灰予報を確認できます。

全国火山情報
発表されている火山の降灰情報を確認できる

2024年06月20日公開

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災害発生時には政府機関や各自治体の発表する情報にも注意を払い、必要に応じてすみやかに避難等を行ってください。必ず、他の情報と併せて状況を確認するようにお願いいたします。

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