日常の備え災害時の誤情報やデマに注意

災害時には誤情報やデマが広がりやすくなります。正しい情報を見極め、混乱や被害の拡大を防ぐための情報の取り扱いについて解説します。

目次

誤情報に惑わされないために

大きな災害が発生すると正しい情報の取得が難しくなり、主にインターネットやSNSを通じて真偽不明の情報が投稿・拡散されます。拡散されてしまうと、被災地やその周辺にさらなる混乱を招く危険性があります。
また、事実や現状と異なる投稿や不確かな救助要請は、本当に必要な支援の妨げになる恐れがあります。災害時に流れやすい偽情報・誤情報のパターンを知っておき、不用意に拡散しないようにしましょう。

その情報、拡散しても大丈夫?

大きな災害が起こると必ずといっていいほどデマが拡散されます。平常時よりも人々の不安や怒りが表出しやすくなり、冷静な判断が難しくなるためです。

また、被災していない人でも「人助けになれば」という善意で、真偽不明の情報を拡散してしまうことがあります。 倒壊した家屋の画像や被災時の映像など、感情を揺さぶられて思わず拡散したくなるような投稿も増加します。本当かどうかわからない情報を見た時にうのみにせず、すぐに拡散しないことを普段から意識しておきましょう。

[最低限確認すべきポイントは?]たしかな情報源はある?その分野の専門家の投稿?他の人やメディアはどう言っている?画像や動画は本物?合成やAIで生成されたような違和感はない?監修:山口真一

流れやすいデマとその時期

災害時に発生しやすいデマには、その災害の段階によってある程度のパターンがあります。その時々で耳にすることが多くなるデマを把握しておき、惑わされないように備えておきましょう。

[局面によって傾向が変わる災害時のデマ]発災直後:災害の原因に関する憶測や陰謀論、偽の救助要請や災害被害の偽情報。発災から数日程度:架空の被災情報、根拠のない犯罪情報。発災から数日〜数週間程度:公的機関の支援に関する偽情報、政治家などの公人の発言・行動などに関するデマ。発災から数週間〜:避難所や仮設住宅などに関するデマ。発災から数カ月〜:「陸上自衛隊の赤飯支給廃止は東日本大震災がきっかけ」などの嘘の後日談。監修:山口真一

発災初期の注意点

災害時に流れやすいデマとは

災害時には、人々の不安をあおるようなねつ造された被害映像や根拠のない犯罪情報がSNSなどで流れやすくなるため、注意が必要です。また、巧妙な義援金詐欺などにもだまされないようにしましょう。

[災害時のデマの傾向](1)実際の被害とは異なる偽情報:別の災害や過去の画像・映像。画像加工で架空の被害をねつ造。(2)救助を求める偽情報:実在しない住所や無関係の画像で被害のなりすまし。(3)義援金詐欺:電子マネーで個人募金させる。有名な団体を名乗り偽口座へ振り込ませる。(4)無根拠の犯罪情報:「窃盗団が被災地に集結している」 などのデマ。(5)陰謀論:人工地震説など。監修:山口真一

救助要請の投稿を見たら

SNSなどで被災地からの救助要請の投稿を目にすることがあります。しかし、すべてが本当の要請とは限りません。 救助要請の投稿を見かけたら、情報の裏付けがあるのか、発信元のアカウントが企業・サービスの宣伝や情報商材のような投稿ばかりではないかなどを確認するようにしましょう。

また本物の投稿であっても、わかりにくい引用で投稿することや文面をコピーして新たに投稿することなどは、元の救助要請投稿がわからなくなる可能性があるため避けましょう。

[救助要請とデマの要請を見分けるには]色々な救助要請を大量にしていないか?宣伝や情報商材のような投稿ばかりしていないか?アカウントが新しすぎる、日常投稿がほとんどないなどの違和感はないか?救助要請の内容に疑わしい点はないか?すでに救助が終わっていないか?※たとえ本物の救助要請でも、時間差で拡散すると現時点での救助の妨げになる可能性がある。監修:山口真一

避難~復旧期の注意点

災害復旧の段階になると、物資や避難所、復旧作業に関する偽情報が流れ始めます。必ず公的機関の情報を確認するようにしましょう。

[災害復旧期のデマの傾向](1)救援物資や避難所に関する偽情報:実際には行われない給水の情報。物資の受付や配布に関する偽情報、誤情報。(2)復旧作業の進捗に関する偽情報:「○○の復旧が進んでいない」などの偽情報。「復旧作業中に放射能が漏れた」など不安をあおるデマ。監修:山口真一

出典:Yahoo!ニュース「災害時の情報との向き合い方

2025年08月08日公開

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防災手帳についての免責事項

災害発生時には政府機関や各自治体の発表する情報にも注意を払い、必要に応じてすみやかに避難等を行ってください。必ず、他の情報と併せて状況を確認するようにお願いいたします。

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