大雨線状降水帯の注意点
線上に伸びた地域に長時間にわたって強い雨を降らせる「線状降水帯」とはどのようなものか、気象庁が情報を発表した場合はどのような点に注意するべきかを解説します。
線上に伸びた地域に長時間にわたって強い雨を降らせる「線状降水帯」とはどのようなものか、気象庁が情報を発表した場合はどのような点に注意するべきかを解説します。
出典: Yahoo!ニュース オリジナル
次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなし数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、長さ50~300km程度、幅20~50km程度の線状に伸びる強い降水域を線状降水帯といいます。線状降水帯による顕著な大雨によって、毎年のように数多くの甚大な災害が生じています。
「顕著な大雨に関する気象情報」の発表基準を満たすような線状降水帯による大雨の可能性がある程度高いことが予想された場合に、半日程度前から、気象情報において、「線状降水帯」というキーワードを使って呼びかけます。
この呼びかけは、警戒レベル相当情報を補足する解説情報として発表します。
現在、10分先、20分先、30分先のいずれかにおいて、以下の基準をすべて満たす場合に発表します。
出典:気象庁ホームページ
線状降水帯はどのように生まれるのか。まず、海上などから流れてくる「暖かく湿った空気」が「山」にぶつかることから始まる。暖かい空気と冷たい空気の境目に生まれる「前線」にぶつかるケースもある。
いずれにせよ、山や前線にぶつかった暖かい空気は上方に移動しようとするので、「上昇気流」が発生。その後、積乱雲(いわゆる雨雲)が発生し、雨を降らせるという仕組みだ。
暖かく湿った空気の流入が続き、積乱雲が連続的に発生。積乱雲は上空の風に流されて細長く線状に連なっていき、停滞する。積乱雲単体の「寿命」は短く、1時間程度で消滅するが、線状降水帯の場合は積乱雲が次々と発生することで、長い時間大雨を降らせることになる。
出典:Yahoo!ニュース オリジナル「線状降水帯はなぜ怖い? わからないことだらけの気象現象に備えるために」(デザイン&イラスト:オザワタクヤ)
2023年06月19日公開